架空LCD表示のこだわりと仕様

駅・車内の表示や放送案内を収集すると言う趣味の傍ら、自作の案内設備の創作にも取り組んでいます。

昨年より取り組んでいた車内表示の方向性がある程度決まったので、先日投稿した動画で取り入れてみました。



コンセプトは「いつでも・誰にでもわかりやすい表示」です。

日本を訪れる観光客の言語圏として多いのは、英語、中国語、韓国語の4言語です。この4言語すべてを採用し、すべての言語でできる限り情報を固定表示する、もしくは表示する時間を長く確保できるよう努めました。

固定表示の欄では、次駅案内のところのみ2言語の切り替え表示としましたが、行き先などそれ以外の情報は全て固定表示です。次駅案内は英語表示6秒、中韓表示4秒の切り替えで、10秒程度で1サイクルとなるようにしています。


また設計するうえで、ラインカラーと種別の色を強調するため、白と黒を基調としたシンプルなデザインになるよう努めました。

画像の例を見ても、ラインカラーの緑色と種別色の青色がアクセントになっていると思います。


このコンセプトの都合上、表示する内容が非常に多くなりますので、LCDの画面は9:16の一般的なディスプレイではなく、9:32の横に長いディスプレイを採用しました。

通常表示

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通常時の路線図を表示する場面がこちらです。当初は動画に合ったように「停車駅」と書く形を取っていましたが、動画投稿後に改良を行い、2枚目のようにしました。

路線図は日本語と英語の2言語で表記を行うことで、言語の切り替えをなくし、同じ情報を表示する時間が長くなるよう工夫しました。

停車駅は8つ目まで/改良後のものでは10個目まで表示します。乗換案内は表示することで情報量が増え、見づらくなってしまうことを避けるため、あえて省略しました。

フォント

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フォントは、こういった表示によく使われる「新ゴ」、大阪市交通局の駅サインで使われていた「MB31」など複数のパターンを試し、最終的にイワタUDゴシックを採用しました。

UDゴシックということもあり、懐が広いので文字がつぶれにくく、遠方からでも読みやすいという点が採用理由として挙げられます。

ただ最大の理由は非常に個人的で、私自身が好きだというところが一番強いです。

次駅固定表示

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ありきたりなLCDでは1枚目のような表示しか行わないのが一般ですが、今回作成したLCDでは2枚目や3枚目のように、次の駅や到着する駅の名前のみを表示する機能を付けました。

ヒントを得たのは阪急さんの車内LCD表示です。堺筋線で乗車した際、非常に見やすい表示で心を動かされ、自分の作品でも取り入れてみました。
ただ丸コピではなく、いつでもだれにでも見やすい表示を目指すため、すべての言語で同じ情報を同時に表示できるよう工夫しています。

のりかえ案内

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乗換案内では路線記号を重要視し、左側にシンボルマークとしてそれぞれの記号を取り入れました。

加えて右側に文字情報で乗り換え路線と方面を表示することで、路線記号だけでもわかるように、記号を知らなくても情報が伝わるようにしました。

開扉方向案内

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ドア上に設置する設備ということで、開扉方向の案内も重要だとみなし、大きく見やすいものを取り入れました。アニメーションと見やすい図記号で表示します。


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ホームとの間に隙間がある場合、段差がある場合には、足元に注意するよう促す表示も行います。動画では河堀口到着時に表示させています。


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名鉄名古屋駅のように、乗車ホームと降車ホームが分かれている事例でも対応できるよう、特殊な表示も用意しました。

用意したのはいいものの使う機会が見当たりません。

そのほか表示

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そのほかマナー啓発や運行情報、使いそうにない種別変更の案内、車内設備の案内表示をまとめてみました。

近いうちに、こういった表示が必要になる列車でも架空表示を作ってみたいと思います。



以上、架空LCDの詳細をご紹介させていただきました。ご意見、ご感想をお待ちしております。

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