Osaka Metroの車内放送を勝手に改善

Osaka Metroは昨年8月、千日前線ニュートラムを除いた全線で車内放送の全面更新を行いました。

 

英語放送が大幅に追加され、これから増える訪日外国人への準備もばっちり!……という状態まで一発で決められればよかったのですが、少し由々しき問題を抱えていました。

 

英語放送が無駄に悠長

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新しい放送はとにかく長いのです。

駅から駅までしゃべりっぱなしが常の区間も多数あるという状態で、特に堺筋線日本橋天神橋筋六丁目間は休む間も無く流れ続けます。

 

その原因として挙げられるのが長すぎる英語放送。たとえば御堂筋線 なんば駅到着前の放送を文章にしてみると、

 

Namba. We will be stopping at Namba, station number: M-23.

Passengers can transfer here to the Sennichimae Line, Kintetsu Line, Nankai Line, and Hanshin Line. 

The doors on the left side will open. Please be careful of the train doors.

 

こうなります。

 

 

駅名. We will be stopping at 駅名, station number: ナンバリング.

Passengers can transfer here to the 乗り換え路線.

The doors on the left/right side will open. Please be careful of the train doors.*

 

*→扉の開く向きが変わる最初の駅でのみ放送する。同じ向きのドアが開く場合は流さない。

 

良く言えば丁寧。悪く言えば文法に凝り固まった堅苦しい放送です。

 

対案なしに批判するのは好まない性分ですので、今回は自分なりの改善案を提案させていただきたく思います。

 

改善案

 

駅名. We will be stopping at 駅名, station number: ナンバリング.

Passengers can transfer here to the 乗り換え路線.

The doors on the left/right side will open. Please be careful of the train doors.

 

この長い放送文を、

 

This is 駅名, 駅名, station number: ナンバリング.

Transfer here to the 乗り換え路線.

The doors on the left/right side will open.

 

これだけに削ってしまいました。この放送文にすれば、駅によっては放送全体の長さを約10秒短縮することができ、かなり余裕ができるはずです。

 

We will be stopping at ...

「...に停車いたします」

 

なんて悠長な表現は止め、端的に

 

This is...

「ここは...です」

 

のみに変えていこうではありませんか。

乗換案内についても、

 

Passengers can transfer here to the ... line.

「お客様はここで...線に乗り換えられます」

 

主語も助動詞も無くしてしまって

 

Transfer here to the ... line.

Change here for the  ... line.

「...線はここで乗り換え」

 

これでも十分通じます。

 

長すぎて途中で切られるのであれば、簡潔な案内をさっと流してしまう方が随分とましなのではないかと思います。

 

おまけ:放送の全面更新が行われなかったとしたら?

昨年8月に放送の全面更新が行われ、旧放送は千日前線ニュートラムにしか残っていないわけです。

 

しかし。

もしも旧放送が現在も残っていたら、旧放送のまま英語放送の追加のみが行われていたとしたら。

 

そういう「もしも」を再現した音声もご用意いたしました。

 

 

 

実家のような安心感。

 

旧放送を長く聞いてきた身としては「旧放送を流用して英語放送を足しただけのこっちの方が優秀だったのではないか」と感じてしまいますが、

当時の英語放送は声が低すぎて聞き取りづらかったという現実から目を背けてはいけません。

 

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放送が長すぎる問題は現場からも意見が出ているらしく、たとえば「音声パーツ間の間隔を狭くする」など、少しでも放送を短くするための改善が図られています。

 

しかしこれは言い換えると、内容を見直さず短く詰め込んでいるわけですので、今度は「聴いてて息苦しい」という別の問題も起きています。

導入から1年を迎えるこの時期にいっそ、文章を見直すという根本的な改善も必要なのではないでしょうか。

 

 

This is Namba, Namba, station number: M-23.

Change here for the Sennichimae line or Kintetsu, Nankai, or Hanshin railways.

The doors will open in the left.

 

これくらい簡潔になる日が来ることを切に願っています。

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