伊賀神戸駅 自動放送概要(調査日 2020, 03, 15)

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2020年ダイヤ変更に伴う駅放送の大規模更新に逆らえず、不死身の旧型放送だった(と勝手に私が持て囃していた)伊賀神戸駅の放送が2月中に更新されました。

 

 

 

最初で最後に旧放送を録音したのが今年の元旦ですから、本当にギリギリのタイミングで録音していたんですね。わずかとはいえ記録できてよかったです。

 

ただ、統一を嫌い輪を乱すことにはやっぱり事欠かない近鉄さん。新放送でもやってくれました。

 

新放送について

男声放送は高いトーンの樹リューリさん、女声放送は馬場尚子さんが担当されています。桜井駅のように樹リューリさんの声が不安定ということはなく、ぜんぶ高いトーンのパーツです。

しかし声を入れ替えただけで放送装置は更新されていないようです。放送文面が驚くほど旧放送のままになっています。

 

到着放送

まさかまさかのまったく手が加えられませんでした。真っ先に何かしら変更されるだろうと見ていただけに驚きが隠せません。

 

旧放送

伊賀神戸でございます。上野市方面はお乗り換えください」

 

新放送

伊賀神戸です。上野市方面はお乗り換えください」

 

旧放送の頃からどういうわけか駅名が一回しか読み上げられません。

せめて「伊賀神戸伊賀神戸です」に変わるだろうと思っていましたが何もいじられず新放送に更新。ある意味で奇跡です。

 

また、かつて伊賀鉄道線が近鉄伊賀線であった名残で、「伊賀鉄道線はお乗り換え」ではなく方面で乗り換えを案内しています。これも変わらず新放送に引き継がれました。

 

号車案内は流れないまま

特急の接近放送では、特急券が必要である旨を流した後に「電車の番号は前/後ろの車両から1号車、2号車の順です」という案内がふつう流れます。

 

旧放送のころから欠落していたこの案内は新放送になっても流れないままでした。

 

伊勢中川での連絡案内

旧放送

「この電車は伊勢中川で、名古屋行き〇〇に連絡いたします」

 

新放送

「この電車は伊勢中川で、名古屋行き〇〇に連絡します」

 

音声パーツだけ入れ換えたことが分かりやすい事例です。大阪線新型放送では連絡案内を流す際、「この電車は」とは言いません。放送文が変わっていないからこそ余計な音声パーツが組み込まれていると言えます。

 

伊賀上野行き

旧放送の頃は行き先に関わらず「上野市行き」と放送していたそうですが、新放送では「伊賀上野行き」の放送も用意されました。

ただし日本語だけです。英語放送は行き先を流さず"A train is arriving at track 5."としか言ってくれません。

 

ちなみに上野市行きは英語放送も対応しています。なんであと一歩頑張らんかったんや。

 

オリジナル?英語放送パーツ

近鉄は新規録音が大好きなので、音声パーツの一部を置換すれば間に合う場合でも声優さんを呼んで新しく収録し直す傾向があります。

英語放送を先に導入した大阪輸送統括と、遅れて導入した名古屋輸送統括。すでに存在する音声パーツはそのまま使いまわせばいいように思える場面でも、わざわざ名古屋輸送統括では音声を録りなおしているものが存在するのです。

 

さて伊賀神戸駅に話を戻しますが、伊賀神戸駅では旧放送の頃から英語放送が導入されていました。ただこの英語放送が少し特殊で、名古屋輸送統括で使われるはずの音声パーツが一部入っているというものでした。

 

聞き比べるとこんな感じです。

 

 

特に"bound for Osaka-Namba"が分かりやすいですね。声優さんも「慣れ」れば慣れるほど色がでるもので、初期に録音した大阪輸送統括の英語放送では抑揚がほぼないのに対し、後から録音した名古屋輸送統括の音声パーツでは難波の「な」に強いアクセントがかかっています

 

そしてどうでしょう、旧放送の頃は名古屋輸送統括の音声パーツだったのが、新放送に変わる際に大阪輸送統括の音声パーツに一式入れ替えられています。単に日本語放送だけを更新したのかと思えば大間違い。思わぬ落とし穴でした。

 

ただ一つ、男声放送の"is arriving at track 1."だけがどこから持ってこられた音声パーツなのか出所が分かっていません。まさかこの駅専用に別録りされたわけはないでしょうから…はて。

 

 

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動画はすでに編集を終え、投稿待ちの状態です。しばらくお待ちくださいませ。

 

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