名張駅新放送 自動放送概要(調査日 2020, 03, 27)

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近鉄大阪線 名張駅の自動放送についてまとめています。

 

 

駅情報

奈良県名張市に位置する、待避設備を有する駅。周辺は大阪、奈良市内のベッドタウンとして栄えており、一日の利用者数はおよそ1.2万人です。

 

近鉄の鉄道輸送は大阪輸送統括と名古屋輸送統括でほぼ完全に二分されており、その境界は正式には西青山と東青山の間ですが、

名阪間もしくは阪伊間を直通する列車は当駅で乗務員が交代するため、実質的には輸送統括の境界としての役割を担っています。

 

車庫が併設されているため、当駅を境に名古屋方、大阪方への仕立て列車、この駅止まりの列車が数多く設定されているほか、朝夕には増解結を行う列車もあります。

また利用客が多いことから大半の特急も停まります。

 

放送の分類・特徴

2019年のダイヤ改正に合わせて大阪線新型放送が導入されており、英語放送も流れます。

 

特急券が必要である旨の英語放送案内は更新済みです。

 

「この駅まで」と言わない放送

先述の通りこの駅止まりの電車が多数運転されていますが、その名張止まりの電車の接近放送に着目してみたいと思います。

 

通常の当駅止まりの放送

◯番のりばに電車がまいります。危険ですから黄色い線までお下がりください。

この電車はこの駅までです。ご乗車になれませんのでご注意ください。

 

名張止まりの場合

◯番のりばに電車がまいります。危険ですから黄色い線までお下がりください。

この電車にはご乗車になれませんので、ご注意ください。

 

当駅止まりの列車に対する接近放送はふつう、一つ目に示した「この駅まで」と明示する放送が流れるのですが、名張駅では二つ目に示したように詳細をぼかした案内が流れます。

 

この放送文は本来、回送されてきて入庫する列車の接近放送として流れる放送文です。

どうやら車庫に入る電車は当駅止まりか回送かを区別せず入庫電車として設定しているようですね。

 

案内復唱はする?しない?

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案内復唱とは「名古屋行き特急、名古屋行きの特急アーバンライナー」のように、行き先と種別を繰り返し案内する手法のことです。

 

大阪輸送統括の駅放送では特急の接近時のみ、案内復唱を聞くことができます。名張駅でも旧放送のころは慣習通りに案内復唱が行われていましたが、新放送に変わる際になぜか案内復唱は行わないようになりました

 

放送更新が行われたのは2019年。ちょうど鶴橋駅に接近メロディが導入されたころです。

鶴橋駅も接近メロディ導入当初は案内復唱を消していましたので、一時的に大阪輸送統括全体で案内復唱を無くす方針をとっていた時期があった(もしくは現在進行形で無くす方向にある)のかもしれませんね。

ちなみに鶴橋駅の案内復唱は、今年のダイヤ変更に合わせて男声放送を更新した際に復活を遂げました。

 

増解結の案内について

旧放送では増解結の案内は一般種別でのみ流れるもので、特急では案内が省かれていました。新放送では、どの種別でも連結・切り離しがある場合には案内が流れるようになっています

 

増解結が行われる列車の放送では両数の案内が削除され、代わりに増解結に関する案内が挟まれます。

 

通常

4番のりばに、大阪上本町行き急行が、6両編成でまいります。

 

連結時

4番のりばに、大阪上本町行き急行がまいります。

この駅で電車をつなぎ6両編成で運転します。危険ですから黄色い線までお下がりください。

 

到着時の両数が案内されないため、到着するまで何両が先に来るのかわからないのが難点です。

これは名張駅の新放送に限らず近鉄の新型放送に共通する問題点ですが。

 

種別を省略しない放送

近鉄では慣習的に

1.一部もしくは全ての優等種別が各駅に停まる区間の駅で、

2.それ以降の区間に通過駅がない電車

ではふつう、種別を省略します。

 

ところが名張駅ではこの規則が守られていません。

青山町行きは急行・快速急行ともにこの先の区間に通過駅が無いため、本来であれば種別を省略するはずなのですが、青山町行きの急行でも快速急行でも名張駅では種別を案内します。

 

ちなみに少し先の伊賀神戸駅では種別を省略して案内しています。違いやいかに。

 

停車駅は「榊原温泉口までの各駅」ではなく…

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2020年のダイヤ変更を境に大阪線急行列車の停車駅案内が変更され、これまで桜井~榊原温泉口間の各駅に停まる区間もすべての停車駅を読み上げていたものが「桜井から榊原温泉口までの各駅」でまとめて案内されるようになりました。

 

初めて更新が実施されたのは大阪上本町駅で、確認されたのが3月5日。それ以降大和八木駅、桜井駅、鶴橋駅など相次いで更新が確認されています。

 

名張駅の放送では、上り大阪上本町行きは導入当初から「桜井までの各駅」となっているものの、対する下り伊勢中川方面行きは3月27日現在、まだ停車駅をすべて読み上げる形となっていました。

 

……英語放送の特急券に関する案内を更新した際に一緒に更新しなかったんですね。

 

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動画では上下の鮮魚貸切を併結した快速急行を収録しているほか、急行や特急の増解結なども時間を惜しまず収録しました。ぜひお楽しみに!

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