みなさん、信号機をまじまじと見つめたことはありますでしょうか。
彼らは実はすごくでかいんです。
別の記事でご紹介した通り、青黄赤のライト1つあたり横30cmもありますので、横幅で考えると約1メートルの長さのものがぶら下がっているんです。ちなみにこのタイプの信号機は、横が30cmなので「300mm灯器」と呼ばれています。
でも信号機っていっぱい種類があって、実はふつうよりもうワンサイズでかい信号機もあるんです。
それがこちら↓
こちらは大阪府豊中市、豊中I.C.の出口から一般道路に合流する箇所に設置されている信号機です。
どれくらい大きいか、サイズ感が分かりづらいですよね。では平均的な信号機と比べてみましょう。
左が一般的な信号機、右がでかい信号機です。
左はレンズ1枚が30cmなのに対し、右はなんと45cmもあります。
赤黄青が揃って横幅1.4mほど。小学5年生の身長と同じくらいの大きさです。
上から見た図。遠近の関係で正確ではないですが、車と比べてみると、その大きさがわかると思います。
横が45cmであることから「450mm灯器」と呼ばれるこの信号灯器。片側車線の多い大きな通りなどで、信号の灯火を目立たせるために開発されたもので、かつては全国に点在していました。
本当は昔は結構どこにでもいたのです。たとえば、
こんな具合です。
しかしLED信号機の開発により、わざわざライトのサイズを変えなくても灯火が目立つようになったため、大きいうえに重い450mm灯器は次第に撤去が進んでいます。
先ほどご紹介した6枚の画像の信号機についても、1枚目はどこで撮影したか失念してしまったので消息不明ですが、残りの5か所についてはすべて更新され消滅したことが分かっています。
今回は2020年4月現在、大阪府内に残っている450mm灯器をご紹介いたします。
大阪市西淀川区 「中島大橋」交差点
国道43号線、中島大橋交差点には合計4基の450mm灯器が残っています。
南行きはなんと3色の部分も450mm、矢印も450mmの信号機が残存しているんです。
▲北行き
▲南行き
何もない開けたところにある信号なので、450mm灯器でもまるで普通の信号機であるかのように馴染んでしまっています。
本来直進の矢印は黄色の下に、右折の矢印は赤灯火の下に設置しなければならないのですが、450mm灯器のほうはそんなのお構いなしで左右にずれまくりです。
曇天の下に大きく構える450mm灯器。背景が空だから大きさが感じられませんね。構図を誤りました。
大阪市此花区 「梅香」交差点
「中島大橋」から直線距離で5kmほど、同じく国道43号線の「梅香」(ばいか)交差点にも450mm灯器が設置されています。
ここは3箇所の信号の矢印のみが450mm灯器になっています。しかも珍しいLEDの450mm灯器です。
▲南行き
▲東行き
▲北行き。全点灯する様は一見の価値ありです。
門型のポールに設置されているものは、大きすぎてぶら下げるわけにもいかないので横に設置されています。
はたして慣れていない方がこれを矢印信号として、一目で捉えるかは微妙ですね……
門真市
府道2号線(大阪中央環状線)にはいくつも450mm灯器が設置されていた交差点がありましたが、いまでは1箇所のみになりました。
主信号ではなく、停止線手前の補助信号の矢印のみ450mm灯器になっています。
以上の4か所が現在大阪府に残っている450mm灯器です。梅香・中島大橋の2か所が、特に近接していてネタも多めですのでお勧めします。