今回ご紹介するガラクタはこちら。
近鉄南大阪線、橿原神宮前駅に設置されていたパタパタです。こちらも現役時代から何度かお世話になりました。
動画でもご紹介しています。
まずお値段
関西人としてまず主張しておきたいのが「それ、なんぼ」。反転フラップがはたしておいくらくらいで販売されているか気になる方も多いのではないでしょうか。
相場としては、種別や行き先が書いてあるパタパタは大体1基で2〜4万円です。発順(先発、次発など)や時刻は大体5千円くらいが相場となります。
所有している「しまかぜ」入りの大和八木駅上りパタパタは当時、3段で7万円でした。
南大阪線上りと同日に販売されていた、橿原神宮前駅でも橿原線上りのパタパタは、2段で3万円でした。
大和八木が相場くらいで橿原線の方はかなり安いです。
では今回の南大阪線上りのパタパタはというと、何と2段なのに7万円で販売されていました。その理由がこちら。
当時、運行を始めたばかりであった青の交響曲が収録されているのです。
橿原神宮前駅のパタパタ発車標は、青の交響曲が運行を開始するのに合わせて更新されたのではなく、運行開始から2ヶ月ほどずれて更新が実施されました。それならなぜ運行開始に合わせて更新しなかったのか、なんて野暮な疑問はさておき、
わずか数ヶ月間のために追加された青の交響曲が収録されているという、プレミア付きのパタパタなのです。強気な価格設定もうなづけます。
では現役時代は見られなかったコマを見ていきましょう。まずは古市行き急行。対応する雑案内も出してみました。
古市行き急行は謎なことにこの1コマしか用意されていません。他の行き先では必ず連絡案内なしで停車駅しか書いていないコマもあるのに対し、古市行き急行では、連絡案内なしのコマは用意されていないのです。
しかも古市で急行と準急に連絡。連絡パターンが特殊すぎます。
私の記憶にある限りで、このような列車が定期ダイヤで設定されたという話は聞いたことがありません。というわけでTwitterで伺ったところ、なんと2000年のダイヤに化け急(古市まで急行、古市で橿原神宮前仕立のあべの橋行き準急に連結)が存在したようなのです。
古市では河内長野からの急行と連絡しておりましたので、確実にその列車用のコマだと思われます。
もともと古市行き急行なんて走らせる予定はなかったので、通常ダイヤで運転されている列車の案内だけを収録していたようです。
次。これも普段は見られませんよね。「古市で車両取換えします」と書かれたコマです。
古市で車両取替えを行う旨が記載された雑案内は、あべの橋行き準急用の停車パターンでのみ用意されていて、普通や急行の案内では古市取換えが想定されたコマは用意されていません。
英字なし旧コマ
近鉄のパタパタは、最初から↑で紹介したようなデザインだった訳ではありません。現在のパタパタでは種別、行き先が英語でも表記されているのに対し、ある時期までは日本語しか記載されていませんでした。
既にもともと英字なしだったパタパタのほとんどで英字ありのコマに変える更新が済んでいます。橿原神宮前駅も更新が行われた1駅であったようです。
以前オークションサイトを漁っていて、たまたま橿原神宮前駅の英字なし旧コマを入手することができたので、こちらとも組み合わせてみました。
こちらが英字なしコマです。種別・行き先とも、現在のパタパタでは横長の字体になっているのがきれいな正体のフォントで書かれており、逆にこっちの方がしっくり来るという方も多いのではないでしょうか。
続いてあべの橋行きの臨時急行。臨時シリーズではこのほか、臨時特急のコマも用意されています。
御所行き各駅停車。かつて尺土折り返し御所行きがあった名残でしょう。
そして藤井寺行き快速急行。近鉄バファローズ全盛期、藤井寺球場があったころのコマですね。藤井寺行きはほかに臨時急行のコマも用意されています。
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言い忘れていましたが、このパタパタは上下のコマが連動して動くタイプなんですね。なので「急行 あべの橋」だけでも5コマくらい入っていたりします。
手動で動かすとなった場合、何番と何番のコマが出ているのかを逐一確認しないといけないので、まあ面倒なことこの上ありません。
なので遊ぶ頻度は所有しているパタパタの中でもかなり低いです。内容はいいんですけどねー…制御方式に難ありなのが残念なところです。
パタパタ紹介はおそらくあと2回くらい投稿すると思います。おたのしみにー。