信号機を購入したお話。

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街中で見かける信号機。世の中どんなものにもマニアはいるもので、信号機マニアも一定数存在します。かくいう私もその中の一人です。

 

信号機のLED化が進む中で、電球式の信号機は徐々に役目を終えつつあります。なので、そういうマニアも欲しがればいつでも信号機は手に入れられる、かと言えばそういうわけでもありません。

 

税金で導入され、各都道府県や警察に管理されている信号灯器は、法律等でガチガチに購入・設置・処分までが管理されています。パトカーや消防車の中古車がめったに出回らないのと同じです。

いらなくなってもそう簡単に公共団体から一般人の手に渡ることはなく、産業廃棄物として厳正に処分されます。

 

ところが、産業廃棄物の処理業者まで行きついてしまえばあとはゴミにするだけなので、一部の処理業者が横流しをしてくれることがあり、一定数の信号機がヤフオクなどのオークションサイトを通じて出回っています。

現在の相場は~5万円くらい。それよりも高額なものは、レア品でもない限りたいてい入札が入っていないので、安いのが来るのを待ちましょう。相応の高値ですが、新品を2~3桁万円かけて購入するよりは、はるかに安く手に入れることができます。

 

 

で、私も収集癖が強すぎるオタクとして、ずっと信号機を狙っていたのですが、欲しい「型」の信号機がなかなか出品されませんでした。というのも、信号機も時代とともに進化を続けていまして、その時代に応じた流行やデザインがあります。

 

 

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古いものは真四角の直方体の箱に入っています。これらが現存する最初期の信号機の形式。こち亀に常連で登場するアレです。

 

 

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金属の加工技術が進むと、信号機の端を半円状に加工するようになりました。

 

 

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ある時期からはセパレートタイプが流行。青・黄・赤のレンズの間に切れ込みが入っていて、電球を交換するときに蓋を開けるのが簡単になりました。

 

 

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そしてLED化。ここからどんどん信号機自体の軽量化が進み、薄く、軽くなって現在では板状のものまで出てきました。

 

で、私が欲しいのは、古くも新しくもない、こういう信号機です。

 

 

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小糸工業が製造している「1H33D」という型番の信号機。セパレートタイプの信号機です。電球式の末期からLED式の初期まで製造されていた形で、最大の特徴は灯器の丸みです。表面が平面ではなく、立体的になってるんですね。

このフォルムに一目惚れしまして、ずっと機会があれば購入したいと思ってたんです。その夢が今回、叶いました。

 

夢の信号機

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届いた時の第一印象は「うれしー(*´∀`*)」とかそんな甘ったるい感想ではなく、デカくて重い。抱き抱えて持ち上げるのがやっとでした。

 

なんせ、一般家庭に置くことを想定していない、横幅1.2メートル、重さ40kgはあろうかという鉄の塊です。そら重くてデカいわけで。

 

ちなみにこれは豆知識なんですが、信号機を「品名:信号機」と書いて送られると、宅配員さんに「信号機なんて一般の人でも買えるんですね! 初めて運びました」と食い気味にマシンガントークで話しかけてもらえます。宅配員さんと仲良くなりたい方はぜひお試しください。

 

 

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曲線美が光る顔と、板チョコのようにゴツゴツした裏面。このギャップ差も味です。

 

今回の信号機は、ヤフオクで3万円スタートの品を3万弱で落札したものになります。ほとんど競り合わなかったのもラッキーでした。

かなり状態は良く、過度な凹みや擦り傷はゼロ。しかも景観配慮で茶色に塗装されているちょっと珍しい個体であり、いい買い物ができました。

 

 

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灯器の銘板。型番は「1H33DN」となっています。

欲しかったのは「1H33D」なので、実は類似品であって、お目当ての品ではないんです。とはいえ形は変わらないので無問題!

 

 

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今回入手した信号機でなかなか嬉しかったのが、庇(フード)がそのまま付いているんですね。これがあると信号機感がさらに増します。

庇はネジで固定されており、取り外し可能なため、外して出品されているケースも多いです。なので庇の有無で価格が倍近く変わることもあります。 

 

この庇も様々な形状があり、今回入手した信号機は欲しい形の庇ではありませんでしたが、妥協しました。

 

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念願叶って信号機の所有者となったやたてつさん。次回は信号機を実際に光らせてみます。

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