必死の近鉄 鉄道ファンに利用を呼び掛けか?(小論文練習をしてみる)

最近、近鉄の広告、リリースなどに、ある特徴が表れてきています。
 
というのも、一般人からしたら「だから何が変わるの?」という考えや、もしかしたら何も考えないようなことかもしれませんが、それでも一部の人からしたら重要なことなのです。
 
それが、「運転車両にこういった車両を使用します」という案内です。
 
これはだれにあてたことなのでしょうか?それは、鉄道ファンあてのものが多いのです。
 
 
たとえば、元旦から正月三が日(1月1日から3日までの期間)、近鉄南大阪線では、橿原神宮前への利便性向上のため、臨時急行「開運号」というものを運行します。
 
特にこれといって、去年は案内がありませんでした。
 
 
…が、今年はこういったことが書かれています。
 
初詣に便利な「開運号」の一部列車を、
ラビットカー(リバイバル塗装)、吉野線ラッピング車両で運転します!
 
それも、どこに書かれているかといえば大きく見出しにです。
 
そして、次の段に書かれていることは
「──平成3年ごろまでに使用していたデザインを復刻した、角型特殊看板のデザイ
ンをもとに作成した復刻版角型特殊看板(ヘッドマーク)を掲出します。」
 
また、その後ろにはダイヤが書かれてますが、なんと運行時刻に関しても書かれているのです。
 
 
そして、もう一つが、時期が時期なのかもしれませんが、記念硬券型入場券を去年あたりからことあるごとに販売するのです。
 
これも、かなりファンの心をくすぐらせますし、あくまで記念乗車券などは使う方も少ない(使えない場合もある)ため、簡単に言えば、「硬券に特定的なデザインを印刷したものを販売すれば150円以上でも買ってくれる」のです。
 
 
ここまで隠れたファン誘導をしている近鉄ですが、これには理由があると思うのです。
 
それが、「近鉄百貨店阿倍野店の大型駅ビル化」というものです。
 
みなさんご存知かと思いますが、一度あるビル。それも、百貨店となるとかなり大規模なわけですから、解体費用もばかにならないと思います。
 
そのうえ、建築費もそれこそシリーズ21南大阪線に追加配備する余裕がないほど高い(笑)ですし、かなり近鉄にとって負担となっていると思うのです。
 
大型な改良工事も行われていますが、もしかすると、これが思ったよりも会社全体に負担となり、そのためにちょっとしたことでも収入にしないと危機的な財政状況になってるのではと思います。
 
 
関西人は、むかしから「商売がうまい」(別名:金にきたない)といわれるように、たしかに商売上手な面もあります。
 
苦情も当たり前の結果が、関西人特有の、東京では全く見かけないような細かいクレームというわけです。
 
 
つまり、このように急にファンへの有力情報を出すということは、一種の経営方針の転換だといえるのです。
 
ファンを逆手にとって、自分たちの収入へ取り込むのです。
そうすると、自社鉄道の売り上げが150円の初乗り、もしくは入場券だけでも記念乗車券。
それも、使わないで残して行ってくれるのです。
 
一種の経営方針の転換というものなんでしょうか。発想の転換というか、商売上手というか。
 
今後も、ちょこちょこと記念乗車券を発売したりするのでしょう。またとないチャンス。逃さない手はありません。
 
 
しかし、常に何かの後にはリスクがついてきます。
 
この場合のリスクはある一つなのです。
 
それは、事故の可能性が上がるというもの。
 
ファンからすると「この日にこの電車が運転されるのだから、その日以外は利用しなくてもいいな」というものが生まれてきます。
 
すると、その日にその電車目当てに多数の人が集まるのです。
 
その分事故の確率も増えます。
電車というのは、定刻どおりが絶対なわけですから、その限られた時刻内に停車、客扱い、戸閉、出発をしなければならないのです。
 
ここで一番怖いのが、撮影に気をとられての線路への転落事故なのです。
 
停車中は黄色い線までとは言いませんが、近鉄の場合は白線もあるので、せめてそこまでは下がって安全に迷惑をかけないようにこちらも気を付けていけたら、と思います。
 
もともと、人間の心理的に「社会集団の中の一個体が不正を起こしただけで、それ自体が悪いもの」と思う心理要素があり、反対にいいことをしても同じ要素があるのです。
 
前日、中央線にて、中・高校生の不注意によって特急列車が止まるということがありました。
この件は、注意さえすれば起きなかったことなのです。
現に普通の鉄道ファンは悪いことをしてない方が多いと思います。
…が、こういうふうに一部が悪いことをしただけで「鉄道ファンはろくなことをしない」と思われてしまうのです。
 
一般人や鉄道会社への理解も増えていったら、今のような半差別的な目線もなくなるのではと思います。
 
 
今回の件では、近鉄はそのリスクを背負ったうえで「鉄道ファンを新たな収入戦略に組み込む」というものを出したわけです。
 
先述の通り、大変大きなリスクも伴い、場合によっては元通り「やはりろくな奴ではないんだ」と思われかねないのです。
 
鉄道ファンにとってもまたとないチャンス。このチャンスを逃さないようにしていきたいですね!
 
 
(…って、結局何を言いたいのか方向性がなくなってるな、これw)
 
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