去る10月28日、JR西日本は秋のダイヤ改正(ダイヤ修正)を実施しました。一部列車の発車時刻が変更された程度でめぼしい行き先の変更等はありませんでしたが、大阪環状線では案内の面で非常に大きな変更が行われました。
■快速が普通に
2008年に現行の旅客案内システムが稼働を開始して以来、内回り・外回りともすべての快速列車は終点まで快速のまま運転されてきました。
自動放送やスクロールでの「関空/紀州路快速は天王寺まで各駅に停まります」という案内にもどかしさを覚えた方も多いのではないでしょうか。慣れている方なら問題ありませんが、不慣れな方にとっては各駅停車かどうかが調べるまで分からないという少し残念な状態が続いていました。
この不合理的な案内が、去る10/28のダイヤ修正を機に大きく改善されました。
当然ながら車両側の表示もそれぞれ各停区間のはじめの駅に到着する前に「普通」に変更されます。車両表示と駅表示で案内表示が異なるといった誤解を招きやすい事態は発生していません。
一瞬で全列車が各駅に停まることが分かるようになりましたので、かなり良い案内の変更と言えるでしょう。今まで融通が利かず「関空/紀州路快速」だ「大和路快速」だと言っていた案内はどこへやら、すっきりとした案内に変わりました。
■がらんとした発車標
ちなみに今回の改正に伴って変更された表示がもう一つ。大阪経由京橋行きは従来「大阪方面京橋」表示となっていましたが、どういうわけか「京橋」単独の表示・放送に変更されていました。
これまでは大阪・天満・桜ノ宮でしか見れなかった表示ですので、見たことがない方も多いのではないでしょうか。
■「普通」に統合された弊害
全列車が普通に統合されたことにより、別の弊害も生まれていました。これまでは快速列車が「快速」を名乗ってくれていたおかげで区別ができていた女性専用車両の有り無しに関する問題です。種別での区別ができなくなり、また323系も快速車両も3ドア車ですので乗車位置で区別をつけることもできません。
とはいえこれも想定されており、外回りの大阪~寺田町間では接近予告放送・停車中放送に女性専用車両がある旨の案内が付帯して流れるようになりました。
文面は以下の通りです。JR宝塚・東西・学研都市線のシステムと異なり非常に詳細に放送します。
「この電車の前から5両目、4号車は女性専用車です。皆様のご理解とご協力をお願いします」
今回の修正にあたって新規収録された音声パーツのはずです…が、それにしては声質の違いがほとんどありません。もっと前から用意されていたが使用されていなかっただけ、という可能性もありそうです。
■福島駅は変更なし
関空/紀州路快速や大和路快速は大阪以遠、区間快速と直通快速は天王寺以遠の区間で「普通」に変わります。関空/紀州路快速、大和路快速は実質的に福島から各駅停車ですが、フォロワーさんによると福島の時点ではまだ快速を名乗っているとのことです。
「…大正、弁天町、西九条、福島、大阪から各駅です」
からもわかる通り、これらの快速は大阪まで通過運転を行い、大阪から各駅停車になるという形で設定されています。
たとえば天王寺駅の内回りホームも同様にすべてが「普通」となっていますから、こちらにも追加してほしいところですね。