4泊5日で北海道遠征に行ってきました。
最大の目的は札幌駅の自動放送を録音することだったんですが、JR北海道のお得な切符を調べていると「北海道フリーパス」なる、道内の普通列車と特急自由席が乗り放題になる夢のような切符を発売していたので、北海道の特急を網羅するくらい車内自動放送も集めてきました。
「北海道フリーパス」の気になるお値段ですが、なんと27,430円。これが高額に見えた時点であなたは北海道を舐めてます。
▲次の停車駅まで30kmあることを伝える電光掲示板
北海道の都市は広大な土地に点在しているので、都市間の移動に特急で1時間半から2時間程度掛かります。駅を出てから次の駅まで30km以上停車駅がないなんてのもざらです。
しかも、都市間の移動は特急の利用が前提でダイヤが組まれているので、特急自由席に乗り放題なこのきっぷは北海道を巡るならマストアイテムなのです。こんなもの、買うしかないではありませんか。
ってことで、全道の在来線乗り放題のきっぷを購入して、全道巡ってきました。
以下、今回の遠征での収穫です。
駅放送
札幌駅(以前までに収録できた放送のカサ増し、コンコースの放送や早朝深夜の列車中心)
車内放送
特急おおぞら 札幌⇔釧路
特急宗谷 札幌→稚内
特急北斗 札幌⇔函館
普通列車の放送2点
ホームライナー 手稲→札幌(札幌からおおぞら号なので、実質おおぞら号の一部です)
地下鉄南北線
地下鉄東豊線
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先述した通り、せっかく北海道まで来て乗り放題のきっぷを買ったのに、札幌駅の放送だけに時間を割くのはもったいないと思ったので、札幌を起点に稚内、室蘭、函館、釧路の4都市を特急で往復しました。
ここで正規運賃を調べてみましょう。すべて自由席特急券込みの金額です。
札幌→稚内 10,560円(往復21,120円)←この時点でほぼ元をとっている
札幌→室蘭 4,690円(往復9,380円)
札幌→函館 8,910円(往復17,820円)
札幌→釧路 9,460円(往復18,920円)
合計 67,240円(=39,810円お得!)
距離感がバグっているので、札幌から6時間かけて稚内に着いて、20分後に折り返す特急に乗って札幌に帰ったりしてるのでこんだけいろんな都市を回ってますが、ふつうに各都市で観光をしていたら、これだけの都市を回るのはかなり厳しいです。
観光目的で北海道を訪れる方は、ぜひ参考にしないでくださいね。
車両による放送メモ《普通列車》
▲デコが狭い方
▲デコが広い方(はずれ)
▲デコが広い方(当たり)
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札幌近郊の車内自動放送事情について書き残しておきます。
だいたいみんな似たような顔してますが、顔が2種類あります。運転台が低くデコが広いやつ(721系)と、運転台が高めでデコが狭いやつ(731, 733, 735系)です。デコが狭い方々は自動放送が流れますが、デコが広い721系は基本的に自動放送が流れません。
この「基本的に」というのがポイントです。
721系は3両と6両の編成があります。3両編成の列車で721系が来た時は救いはありません。
6両で運転している時は、3+3両でデコの狭い方の編成が連結されているか、6両貫通でも編成のどこかに電光掲示板の設置された車両(ドア部分が蛍光色の黄色)が組み込まれていさえすれば、自動放送が流れます。なので721系が来ても諦めず、電光掲示板かドアが黄色い車両を血眼で探しましょう。
車両による放送の特徴メモ《特急》
・ノイズ少なめ、音質良好。質を求めるなら最高の車両
・スピーカーは通路上
・エンジン音をマイクがもろに受けるので、音量が控えめな列車だと環境音がどうしても入ってしまう。
・スピーカーは通路上
・音質は中の下、ノイズが気になる
・スピーカーが網棚上の壁に埋め込まれている。一番ステルス性能高い
・音質があまりよくない。音がこもっている。
・スピーカーが網棚の上にあるので、床下のエンジン音をマイクが拾いにくい。
・スピーカーが網棚の上にある
・見た目はびっくりするくらいボロいが、音質はそんなに悪くない。高音が控えめで中低音がクリアに聞こえる。ノイズも控えめ。
・この列車だけ中国語放送の声優が違う
追記
「Yahoo!乗換案内のアプリが位置情報を使用してるけどええのん?」確認が(何回「常に許可」を押しても)たまに出てくるんですが、道内wめぐった後で出てきたのを見たらすごいことになってました。
稚内行って、釧路行って、室蘭行って、函館にも足を運んでーーまるで、北海道を舐めてる人が思い描いた観光を実践した、みたいな。
それでも、まだ未踏の地がずいぶんと残っています。北の大地はまだまだ探索しがいがありますね。
ということで、未来の私への宿題です。
・オホーツクで網走往復(往路旭川までは録音済み)
・小樽発、新千歳空港行き 札幌まで普通列車、札幌から快速エアポート
ぜんぶ「ひがし北海道フリーパス」でカバーされてる範囲だから気軽(?)に録りに行けます。さあ、予定が空いたら行くのです。
総括
北海道、デカすぎました。最初は雄大な自然の大地 十 勝 の車窓をぞんぶんに楽しんでやろうとか思ってましたが、何時間乗っても永遠に山とスノーシェルターとトンネル。最終的に特急に乗る=睡眠タイムになってしまい、ホテルに戻っても寝れないみたいな本末転倒なことにやってました。
山ばっかり走った後、終着に近づくと海が見えるんですよ。札幌から出ている特急の終着駅はいずれも海の近くの街ですので。
9月なのに寒そうな海が見えたらめっちゃテンション上がります。
大橋俊夫さんの放送、あれは良いものです。落ち着いた大人の空間を作り上げてくれます。
同じ男声車内放送でも、近鉄のさわやかな男声放送とはまた違った趣があって楽しめました。
また、これはまた別記事で触れますが、大橋俊夫さんの放送はイントネーションのつけ方が素晴らしいものでした。
特に新函館北斗到着前に流れる、北海道新幹線への乗り継ぎの案内! 抑揚の付け方が神がかっています。あれは一度聞く価値ありです。
9月の北海道は思っているよりも肌寒いです。関西とは違い湿度が低いので、同じ気温でも感じ方が全然違います。
下は長ズボン必須、シャツも長袖があった方がいいかもです。私はTシャツしか持っていってなくて死にかけました。
そして最後に。
ピーチを使うならバリューピーチで申し込みましょう。
前に北海道を来訪したときはJALだったので、預け荷物の個数とか重さとか気にせず乗ったのが失敗の始まりでした。
いくらピーチが格安航空会社だからって、さすがに預け荷物のひとつくらいカバーしてるだろうと、何も調べずに「一番安いやつ!!」で申し込んだ私が悪いのですが、変にケチって損しました。
ピーチ含め格安航空会社は、機内持ち込みにかなり厳しい制限があります。ピーチは一人当たり手荷物2つまで、重さ7kgまで、かつ荷物の大きさにも制限があります。
それを超える荷物は預け荷物として、搭乗前に預けます。この預け荷物は、バリューピーチだと1つまで無料で預けられるものの、シンプルピーチでは1つでも預ける場合は有料で預けないとなりません。
音鉄がピーチに乗ると、どうなるか。今回は駅放送メインで考えていたので、一脚をしっかり用意していました。その結果、録音機材が大きく重すぎて、機内持ち込みの制限に引っ掛かることがわかりました。結局、預け荷物を別料金で追加しないといけなくなってしまい、バリューピーチとほぼ差額がなくなることに。
しかも、バリューピーチはフライトの変更に手数料が掛からないのに対し、シンプルピーチは手数料が掛かるので良いとこなしです。突然予定を変更する可能性があるような、行き当たりばったりな旅でピーチを使うときには、せめて帰りの便だけでもバリューピーチを選んどきましょう。次回から生かしたい教訓です。