近鉄は本当に放送を合わせる気がないと感じさせられた駅のお話

近鉄といえばこだわりすぎて難解な放送が(主に私のせいで)有名になってしまいましたが、実はあのような放送を使用しているのは全体の1割程度に過ぎません。

ではそのほかの駅はというと、停車か通過かしか区別できない簡易接近放送のみが導入されています。


そして近鉄は駅の放送をだいたい各駅に合わせてカスタマイズするため、まったく同じという放送はないに等しいということも有名です。

これは簡易放送にも言えることで、「白線の内側」と流す旧型のものでも4タイプ程度存在し、それに追加で「黄色い線」に改められた新放送が存在します。


しかしこれは所詮駅ごとに異なるものです。共有しているホームで違うのであればなかなかインパクトが強いですが、駅ごとの違いですから“まだ”理解できる範疇です。

…そうなんです。理解の及ばない特殊な駅を見つけてしまったのです。


それでは理解できる範疇の外側にはみ出てしまっている駅放送をご紹介いたします( ・ω・)b




今回また沼を見つけてしまったのは、鶴橋からわずか1駅のところにある今里駅です。


各駅停車のみが停まる駅ですが、奈良線大阪線複々線区間となっていることから3面4線と少し広い構内を持っています。

各駅停車しか停まらないため大それた放送が入っているわけではなく、簡易接近放送が導入されています。


この駅の放送でまず耳につくのが上り、鶴橋方面の各駅停車の接近放送でしょう。

上りではある程度電車の行き先が固定されているため、3番線では「大阪難波方面行き」、4番線では「上本町行き」とそれぞれ行き先を流すようになっています。

これだけであれば「ちょっと特徴的な簡易接近放送」で終わりますが、問題はここから先です。



それぞれののりばの放送で通過列車の接近放送を聞き比べてみてください。


動画には注釈を入れさせていただきましたが、下りの通過はメロディの間隔と鳴る回数が異なる、上りでは鳴る回数や間隔に留まらずメロディそのものが異なるという状態です。

奈良線ホームのメロディが旧来のもの、大阪線ホームのものが新しいもので、つまり今里駅は【同一平面にホームを備えながらも、放送はそれぞれの路線で異なる】というかなり奇怪な放送になっているのです。


大阪駅など本線同士が交わる大きな駅ではよくあることですが、これほど小規模な駅でまさか放送の違いが存在するとは思わず、かなり驚かされました。

全のりばで同じ声を使っていながらも実は放送装置は別個…。これは考えもしなかったパターンです。
声が同じでも同じ放送装置だと思うべからず。勉強になります。


今回のケースは、奈良線ホームの放送「だけ」がどういうわけかメロディの更新が行われずに放置されているため、不ぞろいな状態が続いているというものです。

では次に奈良線ホームが更新されれば全部そろってきれいに収まるのではないか…といえばそういうわけではなく。
現在は更新が行われると、簡易接近放送でも列車が通過しきるまでメロディを流しきる少し改良されたものに置き換えるようになっています。

それに奈良線が更新されると大阪線は8回固定、奈良線は通過しきるまで流し続けるようなまた不ぞろいな状況になってしまうわけで、どうもしばらくは放送違いが楽しめそうです…(*´ω`*)



以上、今里駅の放送についてまとめました。

それでは~!

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