放出駅 旅客案内装置故障

SUNTRAS型放送の導入駅では、通常聞くことができる詳細型放送と併せて、非常時用の簡易接近放送が用意されています。

通常は詳細型放送が優先され、簡易接近放送は聞くことができない(詳細型放送のバックでかすかに聞こえる程度)のですが、駅員が設定で通常の放送をオフにした場合、もしくは放送装置に何らかの不具合が発生し正常に動作しない場合には、非常時用の簡易放送が流れます。

本日5月21日、学研都市線おおさか東線 放出駅の案内装置が故障し、簡易接近放送が流れているとの情報を得、さっそく収録してきました。



簡易接近放送の特徴

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簡易放送は列車が到着することしか案内できず、通過か停車も区別しません。どんな電車が来ようと
「まもなく○番のりばに電車がまいります。“黄色い線”までお下がりください。電車がまいります。ご注意ください」
という放送文を流したのち、通過メロディを電車が完全に止まるまで流します。

停車か通過かを区別しませんので、万が一接近している電車が通過電車だったっ場合でも警告できるよう、通過メロディを採用しているようです。


簡易接近放送は先述の通り、通常の放送が壊れてしまった時のために用意していますので、通常の放送とは別のシステムで動いています。(分けておかないとどちらも一緒に故障して使い物になりません)

そのため通常の放送が新メロディになろうと、言い回しが変わろうと、簡易接近放送の方にも手が加えられない限り、導入された当初の放送文が流れます。


放出駅の事例で見てみますと、現在の放送が導入されたのは2011年のこと。

JR西日本は2011年まで「黄色い線」という表現を用いていましたので、簡易接近放送では「黄色い点字ブロック」ではなく「黄色い線」という表現が用いられます。

新メロディが採用されたのは2017年ですので、当然ながら流れるのは旧メロディです。

なお通常の放送は約0.98倍速で流れていますが、簡易接近放送は等倍速で流れるため、メロディの音程が通常よりも高くなります。環状線大和路線と同じ音程になります)

電光掲示板はどうなるのか

電光掲示板の表示も同じシステムで制御されていますので、故障した際には全く表示しないか、「調整中」の3文字が表示されます。


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この「調整中」表示にも1ネタございます。列車が大幅に遅れた場合にも「調整中」という表示が出ることはありますが、あちらはオレンジ色で表示されるのに対し、
システムが完全に壊れてしまっている場合には赤字で「調整中」と表示されます。


赤字の「調整中」が表示されている場合には放送ももれなくお亡くなりされていますので、簡易接近放送を狙うことができます。参考にしてみてください。

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