今季に入ってからでも、何度聞いたかもわからない「一番の寒波」が関西を襲ったこの日、徐々にダイヤをむしばんでいた「大雪」という病は、たった一手で大動脈を飲み込んでしまいました。
遠く離れた赤穂線にまで影響を及ぼした遅延模様を、ご覧下さい。
運転取りやめ
「運転取りやめ」。
よく聞くフレーズ(であってはならないのですが)ながら、その決断はまさに断腸の思いでしかできないことです。
新快速1本を運転取りやめする程度ならまだ大丈夫でしょう。
しかし特急1本の運休となると、払い戻しや後続列車への案内など、現場の苦労は計り知れないものがあります。
そういったことから、特急列車の運転取りやめは出来る限り最小限に留められるのですが、この日の“遅延”は最悪なことに、電光掲示板に遅れが一切表示されていない状態で宣告された「運転取りやめ」から始まりました。
特急サンダーバード11号・富山行の運転取りやめ。
下段のスクロールにも流れている通り、この時点ですでに大雪は滋賀県北部において、信号に以上をきたすレベルで降雪していました。
そりゃまあ大阪で凍えそうなくらい寒いのですから、滋賀県はどうなってるかなんて想像は安易でしょう。
普通なら。
…前日徹夜に近いレベルで起きていた私の頭は、全くと言っていいほど思考が働かず、現状を画像に収める程度で精一杯だったようで(笑)
「サンダーバード9号は今のところ予定通り運行予定ですが、」
信号トラブル…(´・ω・`)
「サンダーバード11号は大雪の影響で運転を取りやめさせていただきます。」
「そのため」
…!?
勝手に乗車変更案内…だと……!?
そりゃまあ西日本の大ターミナル、大阪駅とはいえ、扱い上は高が知れた1駅。
勝手に乗車変更を案内しても問題ないのでしょうか…。
それとも、自由席乗車の方限定の案内とかでしょうか?
消えたのは実に10分後のことで、運転取りやめを伝える自動放送も肝心なときにないものですから、運転取りやめに驚いていた客の多いこと…。
ここからも分かる通り、やはり運転取りやめの原因は車両不足。
それに加え追加で遅れた理由を暗に語ったのは、駅員ではなくサンダーバード号自身でした。
11番線上に落下した雪からもわかるとおり、着雪点検で遅れている…と。
やはり何よりも安全点検が第一ですよね~。 これは仕方がない。
約23分遅れて出発した13号、そしてほぼ定時で発車した15号のおかげで、11番のりばには久しぶりの平穏が訪れます。
まさかこの後、この大雪がさらに影響を及ぼすなんて知らないままに、脳天気な私はどうしたかといいますと…。
トワイライトエクスプレス号の放送録音に、となりのホームへ少々移動していました。
廃止までもうすぐ1ヶ月というころ。
※取材日は2月10日です。
そろそろホームが撮り鉄で混もうかという中、音鉄界は平和なもので、スピーカーの取り合いは起きませんから、のうのうと録っていたものの…
…残念ながらこの日も予告放送はなく、あきらめる…私ではありませんとも。
「意地でも録ってやる」と謎の張り合い(?)を見せ、隣の新大阪駅にて無事、男性の放送の録音に成功しています!
そろそろ放送だけでなく、最近放置しがちな撮り鉄業の方でもトワイライトを追わなくては、とは思っているものの、なかなか気が進まず…(´・ω・`)
運転変更
京都駅についた私を出迎えてくれたのは、いつもの様に流れるはずの駅名連呼…で は な く 。
何も流れない、雑音にあふれたホームでした。
しかも運の悪いことに、先述の「一手」が撃ち込まれてしまったわけですよ。
倒木との接触が発生。
*運行情報ディスプレイでは「倒木」とのみ表示されていますが、公式遅延情報に記載されていた
に則り接触としました。
これが遅れに遅れを呼び、なんと最終のサンダーバード45号は深夜2時ごろに、富山に到着したとか…。
後編へ続く!