大阪難波駅 多言語案内開始後の様子

先日1月16日より、大阪難波駅にてついに多言語案内が開始され始めました。
 
今回の更新では英語放送追加のほか、発車標の更新も同時に行われております。
さっそくご紹介いたします。
 

自動放送

まずは自動放送から!
 
こちらは特筆すべき点と残念な点が1か所ずつあります。
 
 
まず特筆すべき点から。
 
特急券に関する英語の案内が変更されています。
 
 
▶To board the limited express, you need a standard fare ticket and a limited express ticket. 「特急に乗車するには、普通乗車券と特急券が必要です」
といった内容が放送されていました。
 
こちらはJR西日本の駅英語案内の
「In addition to a fare ticket, a limited express ticket is requared to board this train.」(この電車に乗車するには、乗車券に加えて特急券も必要です)
に通ずるところもありますが、この放送文で問題なのは特急券が必要だという旨が分かりにくいところ。
 
改善された今回の放送では、
▶To board the limited express train, a limited express ticket is needed in addition to a regular ticket. 「特急電車に乗車するには、普通の切符に加えて特急券が必要です。」
になっています。
 
 
そして残念な点。
 
回送と当駅止まりの英語案内が結局なしという…。
 
「A train will arrive at track X is not in service. Passengers may not board the train.」くらいでいいので、案内できませんかね…近鉄さん。
 
あと、「黄色い線まで下がれ」ぐらいは英語案内でつけてもいいと思います…。
こちらも昨年8月から何も変わっていません。
 

ホームの発車標

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ホームの発車案内はこちらです。
 
英字が同時に表示されることがなくなり、初期のパタパタに戻ったような印象も受けます…(笑)
 
ナンバリング案内を開始するためとはいえ、英語も十分入れるスペースはあるように思いますが…。
 
 
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英語表示の状態になるとこうなります。
 
「g」や「y」、「j」など、罫線よりも下に突き抜ける文字が入っている行先は縦が小さめに、そうでない場合は全面に押し出されます。
 
同時にフォントも「Arial」から「Helvetica」に更新されたようです。
英語表示のフォントは更新されておらず、「Arial」のままです。ご指摘ありがとうございました。
 
備考欄には英語では停車駅しか表示されませんが、それを覚悟しろということなのか上部案内も「停車駅 Stops」という表記になっています。
 

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電車にご注意ください」は2回点滅ごとに日英が切り替わる設定で、ご覧のようにだいたいかみ合いません。むしろ合わせる気がないといった方が正しいかも。
 
英語表示になると「Be careful!! Moving Train!」(走行中の列車に気をつけろ!)と非常に上からの案内分が表示されます()
 
おそらくこれは表示制作担当者の苦悩の末だと思うのですが…実はこの発車標、電車が入ってくるときも発車するときも、共通で「電車にご注意ください」という表示を出しますので、こうするしかなかったんだと思います。
 
…ただ、わざわざ日英を切り替えなくても、幅は十分にありますので併記すればよかったのではないかなー…とは思います。
 

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特急列車では、停車駅案内と同時に全車指定席である旨も英語で表示されます。
そのため英語表示時は、スクロール表示を含めて4段が羅列されることに。
 
名阪甲特急の場合、鶴橋を出ますと津まで停車しませんので、その旨も表示されています。ただしこちらは、放送には組み込まれておりません(´・ω・`)
表示に書くぐらいだから放送もあるだろう!と期待したのですが…。よくよく考えれば、日本語の放送でも実施されていませんしね。
 
 
なぜか日本語表示の際も旧来の表示を踏襲しており、「アーバンライナー」「伊勢志摩ライナー」についても日本語で表示されることはありません。
 
 
英語の停車駅ですが…おそらく日本語の停車駅でも句読点を一切入れずに表示しており、同じスクリプトで動いてる加減かコンマ無しで羅列されていますが、はたしてこれでいいのか…とはなはだ疑問です。
 
羅列するときはコンマ。中学校で習うレベルの英語のルールなのに…ねえ(^^;
 

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回送電車の案内はこちら。
 
日本語「ご乗車になれません」
英語「この電車は非営業です」
 
……うーん、表現力に欠けるというか…。
 
 
「この電車は非営業です」なんてわざわざ備考欄に書かんでも、横に大きい文字で書いとるっちゅーねん( ・ω・)
 
伊勢志摩ライナーで新幹線の喫煙ルームに関する案内を完コピするのであれば、ここも躊躇せずにJR西日本の英語案内をコピーすればいいのに…ねえ。
もしかして…こっちをコピーしちゃった…のか?
 

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大阪難波駅のもの
日本橋駅のもの(難波よりも1か月ほど早く導入済)↓
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また、更新…というかマイナーチェンジされているのは、自動放送だけではありません。
 
この2つの画像をよーくご覧ください。…なにか変わったところに気付きませんか?
 
 
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こちら、ナンバリングの表示方法が阪神に配慮した形にかわってるんです。
 
 
日本橋駅では奈良線のナンバリングをそのまま使用した赤地のものでしたが、大阪難波駅では黒地に白字となっています。
 

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そのほかご紹介し忘れたものは…当駅止まりとかですかね。
 
こちらは簡潔にご案内します。
回送と一緒です。
 
はい、次行きましょ( ・ω・)
 

改札口の発車標

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改札口でも表示はホームと変わりません。
 
動作の点では、発車直前になると表示が消え、無表示の欄ができる点も更新前と何も変わっていません。
 
 
…そういえば、多言語案内が始まってから「名古屋」が表示されるのは初めてなんですよね。
 

サインシステム

こちらについては今回とは関係なく以前に更新されていましたが、まだご紹介できてませんでしたのでついでにご紹介を。
 
今回の件でサインシステムは一新されており、路線記号の併記、一部案内の四か国語化などが行われています。
(ただし近鉄ではかなり前から四か国語表記を行っておりますので、実質変わった点は外国語の文字が大きくなっただけです。)
 
 
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更新後のサインシステムでは、内照式であるかないかにかかわらず、かならず最下段になにかしらのグラデーションがかけられており、これがまた残念なことに白地の場合は画像のような黒線(こげ茶色)が入れられるんです。
 
 
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大阪難波で撮影するのを忘れたので、以前撮影した奈良駅の物を。
 
内照式の場合、こういう風に見えるのですが…はたしてこれって意味はあるんでしょうか…(汗)
 
それだったらいっそ、ラインカラーを黒線の部分に入れた方がいいと思うのですが…。
 

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なお奈良方面への階段部分にはイラスト入りの案内もありました。
 
サインシステムのデザイン性のみにこだわってらっしゃるJRさんにはできない、近鉄独特の「とりあえず必要っぽい情報は全部詰めておく」スタイル、嫌いじゃないです。
あとはその性格を英語放送にも発揮してくれれば…!(笑)
 

以上、多言語化案内開始後の大阪難波駅の様子でした。
 
改良すべき問題は山積み…ですが、あの近鉄さんならきっと全て片付けてくれると信じています。
 
まさかあれだけ大々的に発表しておいて、こんな中途半端で効果も出るかわからないような終わらせ方、しないですよね…?
 
 
それでは~
 
 
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