今回はその終夜運転でしか聴けない放送を集めた動画をご紹介。数年前に姿を消したあの懐かしの特急もこの日限りは無礼講!とくとお楽しみください。
京都と大阪難波行き特急
京都線で現在運行されている「橿原神宮前・奈良行き特急」がダイヤに載ったその日、ある設定がダイヤから姿を消しました。それが「京都と大阪難波行き特急」。伊勢志摩方面から青山峠を抜け大和八木で切り離される運転で、かつては定期列車として日に5本ほど設定されていたものです。もちろん逆方面は大和八木で連結作業を行いました。
これが終夜運転時はできる限り少ない人員で走らせるために復活するのですが、さらに伊勢方面では往年の放送がそのまま流れるというのです。また動画を実際に見ていただくとわかる通り今回の主はこちらです。
さらにさらに、伊勢市から鳥羽までの特急停車駅では英語放送が導入されていますが、そこは大阪阿部野橋駅の新放送に「橿原神宮前と富田林行き」の英語も入れてある近鉄さんですから抜かりはありません。"bound for Kyoto and Osaka-Namba"というパーツがきっちり用意されています。駅員さんの案内も被ることはなく満足のいく形で収録を終えることができました。
近鉄の放送というとどこかの誰かさんのせいで複雑怪奇な放送を流すと決め付けられがちですが、実は途中で分かれる特急だからともいってくどい放送をするわけでもなく簡単に済ませる場合もあるのです。
逆方面でのレアパーツ
先ほどの分割特急の放送をお聞きいただくとみなさま違和感を感じるのが決まって「A号車、B号車の順です」の言い回し。
近鉄では特急が途中駅から別れて運転する場合、必ず後になる方がアルファベットを用いた号車…番号(?)になるのです。
これは逆方面でも適用されますので鳥羽行きの特急では「1号車、2号車、A号車、B号車の順です」という放送が用いられることになります。
ただし決して「1,2,A,B」の順で並んでいるわけではなく2号車とA号車の間には3号車と4号車がありますのでご注意を。
まさかの旧パーツ!?
放送だけには絶対のこだわりをお持ちの近鉄さん。現行の放送に変わってからも幾度となく放送のマイナーチェンジを実施しており、その中でも割と大きな変更として特急の案内を一新した時期がありました。
かつては
途中の停車駅は大阪上本町、鶴橋、津で、座席はすべて指定となっています。特急には乗車券のほかに特急券が必要です。特急券の指定番号の席にお座りください。電車の番号は前の車両から1号車、2号車の順です。
これが大阪側では数年前に、名古屋側でも昨年
と少し内容を削って流すように変わったのです。
いつ更新されるかはわかりませんので確保はお早めに…!
きめ細やかな連絡案内
伊勢中川駅といえばやはり注目点は乗り換えターミナルとしての煩雑さ。
伊勢方面、名古屋方面、大阪方面の3方面からの列車が特急、急行関係なくこの駅で接続を行う忙しい駅です。
そのためこの駅のみ到着時の案内放送も特殊で、他駅では乗り換え列車の詳細は基本的に流れませんが伊勢中川では
「大阪上本町行き急行は4番のりばで、名古屋行き普通電車は2番のりばにお回りください。」
といった接続列車を読み上げる放送が完備されています。
(伊勢方面から来た特急は6分程度で来る後続の大阪方面行き特急の案内を省くなど、かなり柔軟に必要の是非を判断して使い分けています)
こちらがかなり芸の細かいもので
・接続列車は同じホームで乗り換え、すでに到着している場合
「白塚行き普通電車は2番のりばの電車にお乗り換えください。」
・接続列車は同じホームで乗り換え、まだ到着していない場合
「白塚行き普通電車は2番のりばでお待ちください。」
・接続列車はホームをまたぎ、すでに到着している場合
「白塚行き普通電車は2番のりばの電車にお乗り換えください。」
・接続列車はホームをまたぎ、かつ到着していない場合
「白塚行き普通電車は2番のりばにお回りください。」
と細かく分かれ、かつ最後に案内されるものは「~行き普通電車、ご利用のお客様は」とパーツが加わったり、特急などで連絡指定がなされている場合は「連絡の京都行き特急は」と流れたりきりがないです()
以上、伊勢中川駅の放送について簡単にまとめてみました。
そのうち録りに行きたいなぁとは思いつつもずーっと後回し。というのも録りに行こうと思えばいつでも行ける距離にありますが、伊勢中川駅の欠点は周辺にビジネスホテル、マンガ喫茶等、夜間滞在できるっ施設が皆無なのです。
そもそもが連絡ターミナルですからホームに人は多くてもこの駅が目的という旅行客は少ないため、これが問題で録りに行けないのです…。何かしらいい手段、ありませんかね…。
それでは~!