JR西日本の駅にはもう無くてはならない存在となった接近メロディ。
「電車がまいります」の後に流れるあの一曲です。
地域にもよりますが路線ごとに風情豊かな顔を見せてくれ、短いながらも旅情も誘うすばらしい立役者ですが。
ではここで質問です。
ある不具合でその接近メロディのデータが放送装置から消失してしまった場合、その駅放送はどうなるのでしょうか。
誰しもが開口一番「考えたこともない」と言うのは明白なこの仮定が、先日のメロディ変更の際に通ってしまったのです。
京橋のお隣、鴫野駅にて新メロディを録ろうかと構えたのはいいものの、肝心のメロディが一切流れないと言う。
ある意味で美味しい展開ですが、それよりも面白いのが「メロディがない場合の対応がキチンと用意されている」ということ。
普通であれば何事もなく無音の状態が続くはずですが、ホームにセンサーを設置しているという利点を生かし、ホームに差し掛かる(センサーが列車を感知する)と同時に接近を再度伝えるというシステムが存在したのです。
「列車がまいります。ご注意ください」と流れるタイミングは、通常通りメロディが流れていれば少し音量が大きくなる時と同じようで、実際にその部分だけ他の放送よりも音量が大きくなっています。
最後に入れた木津行きの際に色濃く出ているかと。
さて、この日に限って発生したとすると原因として考えられるのはただ1つ、メロディの更新時になんらかの不具合が発生した……と。
しかし放送自体には異常はまったくありませんし、むしろメロディのファイルが見つからない場合の動作に移っていますから、それほど致命的な不具合ではなかったのでしょう。
ファイルの上書き保存とか…案外そういう些細な出来事だったりするのかもしれませんね。
実際に昼過ぎにはメロディが正しく流れるようになっていたそうです。
…にしてもこんな不測の事態に対応できるSUNTRASもSUNTRASで。普通はこんな万が一が起きる想定なんてしないでしょうに…()
何が凄いのか。
私が何に驚いているか、分からない方も多いでしょう。
放送の終わりから列車が止まり切るまで、いつも通りにメロディを流すこと前提で作っていた“と思われていた”会社が、メロディを流さないパターンも考えて放送を設計していたのです。
さすが最先端の放送を日夜研究している会社ですね(*´ω`*)
改めてJR西日本の駅放送に対する熱意、意気込みが伝わってきました。
当日のお昼過ぎには復旧が確認されていますので、おそらく今はメロディありの放送に戻っているはずです。
SUNTRASにはまだまだ知らないことが多そうですね(*´∀`*)
それでは~!