「学研奈良登美ヶ丘」問題

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近鉄で最長の駅名としてひときわ存在感が際立っている学研奈良登美ヶ丘駅ですが、この駅には致命的なある問題が存在します。

駅名が長すぎて区切り方があいまいになっている問題

もともと周辺地域の名称をとって「登美ヶ丘」として開業予定だったはずのこの駅。

ところが近隣にある関西文化学術研究都市より「学研」の名をあずかり、さらにどこだか一目でわかるようにと「奈良」が付け足され、「学研/奈良/登美ヶ丘」と3つの組み合わせから成り立つ最長の駅名となりました。


こちらの駅名をはたして各線の放送はどう読んでいるのか、慎重に調査してみました。


やはり何といっても当該路線の車内放送を調べないことには始まりません。

津田栄治さんがいまだ起用されていることで有名なけいはんな線の車内放送ですが、こちらは鮮明に 学研/奈良登美ヶ丘 の区切りを採用しています。学研のあとに一呼吸置くくらいはっきりとした口上です。

しかし一方の英語放送では Gakken-Nara- / Tomigaoka と異なる位置で区切られています。さっそく食い違ってまいりました。

地下鉄:中央線車内放送


続けて直通運転を行っている中央線の車内放送を確認してみましょう。先ほどと同じ動画ですが、再生開始位置は変えてあるのでご安心を。

こちらでは日、英ともに 学研奈良/登美ヶ丘 を採用しています。あくまで正式名称は登美ヶ丘だと。それ以外は邪魔だという考え方でしょうか。直通運転を行っていながらも、このあたりまでは意思疎通ができていないようです。

近鉄:駅放送


続いて駅放送を確認してみましょう。

こちらは少し疑惑の判定となりそうですが、わずかに「がっけんーなら」と長音が入っているところから見ると 学研/奈良登美ヶ丘 で分けているとみてとれそうです。

奈良線生駒線ホームで乗り換え案内の際に流れる案内でも明確に 学研/奈良登美ヶ丘 で区切っています。駅放送はこちらの区切りで統一されているとみていいでしょう。

地下鉄:駅放送


こちらは地下鉄の駅放送ですが、なんとこちらは流ちょうに区切りなし学研奈良登美ヶ丘をあっさり流します。ここにきて初めての事例です。

しかし英語放送では車内放送と同じく Gakken-Nara- / Tomigaoka の区切り方を採用しています。中の人は同じですから、その癖が強く出ている感じでしょうか。

近鉄:車内放送

近鉄のことはやはり近鉄に最終的な決定を仰ぐのが一番、ということで近鉄の車内放送を確認してみましょう。



意外なことに多言語対応の案内放送は区切りなしで流しています。

ここにきて近鉄では初めての例外が登場、英語放送でも初の区切りなしでの採用例です。




さてもう一つサンプルを調査しておきましょう。忘れられがちですが生駒線でも学研奈良登美ヶ丘の案内は流れるのです( ˘ω˘ )

生駒駅の駅放送も担当されている もとむらみちこ氏 ですから、さすがに言い回しも駅放送と変わらず 学研/奈良登美ヶ丘 での区切りでした。





というわけで集計をしたいと思います。


日本語放送のサンプル数は7件、うち

区切りなし・・・・・・・2件
学研/奈良登美ヶ丘・・・4件
学研奈良/登美ヶ丘・・・1件

となりました。学研奈良/登美ヶ丘で区切る例は地下鉄の車内放送のみと、かなり例外的な言い方とみてとれそうです。


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ちなみに冒頭のこの画像でもわかる通り、近鉄はかなり明確に「取るとしたら学研を省く」という意思を表示しています。

実際に調査したサンプルで近鉄は5件該当しますが、多言語車内放送を除いてそのすべてが学研のあとに一呼吸おいて読み上げていました。


一方英語放送ではサンプル数4件のうち、同じく近鉄の多言語案内放送を除いたすべての放送で、日本語放送においては希少だった 学研奈良/登美ヶ丘 の区切り方が採用されていました。

これは実際に読んでみると自然で、「がっけん、ならとみがおか」で英語読みをすると強勢を置く位置がわかりづらく、抑揚によっては学研と奈良登美ヶ丘が別の駅名になってしまいがちです。

しかし実際の放送のように「がっけんな↓ら↑、とみがおか」で、「と」に一番強いアクセントを入れて読んでみてください。なるほど、しっくりくるんです。

流れに任せて読んだときに自然に出てくる発音で表記されている、と見てとれそうですね(*´ω`*)



ちなみにTwitterで投票をしたところ、実際の読み方は次の通り。


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近鉄式アクセントが一応最多票となりましたが、おおよそ均等に票が割り振られていますので長すぎて典型的な読み方なんて存在しないというのが結論となりそうです。

ただ近鉄ファンの皆様は「学研、」で一呼吸を置いて読まれます…よね?()


以上、「学研奈良登美ヶ丘」の読み方問題でした。

それでは~!

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