4ヶ国語放送と新田辺行き急行

先日お伝えした通り、近鉄はこの数週間の間に4ヶ国語放送を積極的に使うように方針を少しだけ変えたようです。

と言ってもやはり車掌さんの裁量に任されているので、以前使用率が低いことも事実。

先日京都線で収録した際も、4ヶ国語放送を扱ってらっしゃったのは2名しか確認できませんでした。


今回はそのうち4ヶ国語多めで収録できた、新田辺行き急行の車内放送についてご紹介いたします。



まずは動画をお聞きください。

京都駅停車中に携帯電話の啓発が4ヶ国語で流れ、続いて京都駅発車後も気合の入った4ヶ国語、丹波橋到着時も4ヶ国語、さらに新田辺では次駅、到着時ともに4ヶ国語。

せっかくの便利機能なのに扱われないことで悪名名高い4か国語放送が非常に高頻度で用いられています。


同日に宮津行き急行も録音しましたが、4ヶ国語を桁違いの頻度で流されたため、宮津行き急行の方が3駅先まで行くにも関わらず、新田辺行きの方が動画が長いという嬉しい矛盾が発生しています(*´ω`*)

今回はこれらについて詳しく解説をしてまいります。

京都発車後の4ヶ国語放送

京都発車後、東寺までの区間は0.9kmととても長いとは言えない距離で、また列車案内も入るため放送がもともと長く、2か国語放送ですら流さない方もいるような区間です。

そこに今回はいきなり4か国語放送ですよ。
正直、体が震えました。どれだけ案内に情熱を注いでらっしゃるんだろうかと。
おそらく何度も試してみて、流しても問題がないと判断されるまでに相当な試行錯誤があったことと存じます。

竹田到着時の韓国語の案内放送が流れ終わると同時に扉を開けていた状態でしたので、本当にギリギリです。
しかし京都停車中は折り返し時間が短い場合、停車中放送すら流す余裕がありませんから、そういった場合にはぜひ流していただきたいところです。

「この電車は次までです」

今回初めて収録できた4か国語放送のパーツがこちらです。


下一站為本次電車的終點站。

전차는 다음 역까지 운행합니다.


それぞれ中国語が「次の駅がこの列車の終点駅です」、韓国語が「この電車は次の駅まで運転します」という内容です。
中国語は到着時の自動放送が


本次電車的終點站到了。


「この電車の終点駅に到着です」と大きく異なりますが、一方の韓国語は到着時


전차는 이 역까지 운행합니다.


「この電車はこの駅までの運行です」と流します。

「次の」か「この」で単語が入れ替わっているだけで、到着時の放送をなぞらえたものになっていることが分かると思います。

全言語イレギュラー

新田辺駅止まりの電車が新田辺駅に到着する際、通常とは異なる終着駅到着案内が流れるようになっているのですが、皆様ご存知でしょうか。



新田辺、新田辺です。
ご乗車ありがとうございました。
この電車はこの駅までです。お忘れ物の無いようご注意ください。
近鉄をご利用いただきありがとうございました。

This is Shin-Tanabe, station number B-16.
Thank you for taking Kintetsu Railway.
This is the final stop for this train.
Thank you for taking Kintetsu Railway.

(中国語、韓国語部分は割愛)



ご乗車ありがとうございました。
まもなく藤井寺藤井寺です。
この電車はこの駅までです。お忘れ物の無いようご注意ください。
近鉄をご利用いただきありがとうございました。

Thank you for taking Kintetsu Railway.
We will soon make a stop at Fujiidera, station number F-13.
This is the final stop for this train.
Thank you for taking Kintetsu Railway.

(中国語、韓国語部分と四天王寺大学の下車案内は割愛)



両者とも終点に到着する際に流れる放送で、後者、藤井寺到着時の放送が標準的なものです。

高鷲→藤井寺間は距離が短いため「まもなく」から始まるなど微妙な差異はありますが、もっとも大きな違いはやはり「ご乗車ありがとうございました」を流すタイミングでしょう。

通常は放送の一番初めに流すものですが、どういうわけか新田辺到着時の放送に限り到着駅の連呼から始まるようになっているのです。

これはROM更新前から指摘されていましたが、訂正されることなく現在も同じ放送が流れています。


これを踏まえて次の2枚の画像をご覧ください。


イメージ 1

イメージ 2

これら2駅の到着時の放送字幕です。

ご覧の通り日本語のみならず、英中韓すべての言語で新田辺のみ順番が入れ替わっていることが確認できるかと思います。

このタブレット自動放送ではいくつか明らかに編集ミスだろうと思われる例外が京都線橿原線で目立ちますが、これもその誤りの一種なのか、それとも何か意図があってこの並び順になっているのか、非常に気になるところです。



それでは~


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