複数形なのに"-s", "-es"が付かない? "10 car train"がまかり通る理由

最近、関東の方では駅放送に英語案内を追加する流れが加速してきているようですね。たとえばこちら。最近TLで眺めていると目に留まったので、取り上げてみました。

 

 

youtu.be

 

The semi-express train bound for Ikebukuro is arriving on track number 1. This is a 10 car train. 

This train will stop at each station until Narimasu.

 

今回はこの太字にした部分について触れたいと思います。

 

 

複数のものを表すときには"-s"もしくは"-es"をつけろ。中学1年生から口酸っぱく言われてきましたよね。

 

では次の問題を解いてみましょう。

 

 

 

 

問.次の英文を、一か所だけ変えて正しい表現に直しなさい。

 

This is a 10 car train.

 

 

 

 

先ほどの文字起こし、実はこの部分だけあえて間違えた表記をとりました。この英文を正しい英文に変えてみましょう。

 

This is a 10 cars train.

でしょうか?いいえ違いますよね。単数を表す"a"のあとに複数形が来るはずがありません。

 

正しくは、ハイフンを足してThis is a 10-car train.です。

 

ハイフンをつけて形容詞扱い

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これは「10両の電車」や「10歳の少年」のように、数字+名詞で「〇〇の(△△)」と言いたいときに使われる特殊な表現です。

数字と名詞をハイフンでつなぐと後に来る名詞を修飾する働きを持ちます。この表現を使う時だけ複数形の"-s"、"-es"が消えるのです。

 

 

To board a 6-car or 8-car train, wait in the middle of the platform.

6両・8両の電車に乗るには、このホームの中ほどでお待ちください。

 

 

At Hineno, 4 cars will be added to the front, so this will be an 8-car train from Hineno onward.

日根野で前に4両増結して、日根野より先は8両の電車になります。

 

 

鉄道専門なので「10両の電車」なんて例文を採用しましたが、「〇歳の人」"数字-year-old 人"はよく出てきますので覚えておきましょう。

 

 

It was the first time for the 10-year-old boy to travel alone.

その10歳の少年にとって、一人で出かけるのは初めてだった。

 

 

ちょっと勉強の素材になりそうな表現を見かけたので拾ってみました。ではまた。

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