これまでご紹介してきた「ヒゲ文字」残存箇所の定石は
①デッドゾーンであること(使われていないスペースであること)
②大阪市営地下鉄直轄の出入り口ではないこと
の2点のどちらかというものがほとんどでした。
今回ご紹介するヒゲ文字は②に当てはまるものですが、今までとは少し毛色が違います。
電車を降りたらまず西側の出口を出ます。
今回のヒゲ文字はこの先にあります。
「大阪市営地下鉄が管理していない出入口」は商業ビルに限りません。今回の獲物は駐輪場に潜んでいます。
無機質な階段を下りた先に背を向けて立っている看板がヒゲ文字です。
堂々とした「地下鉄中央線九条駅」の文字。堂々たるヒゲ文字が鎮座していましす。
このヒゲ文字案内板は他のものと異なり、切り出し文字ではなくプラスチックの板に直接書き込まれていました。
いびつなロゴマークを拡大してみました。コマルとはまた少し異なったマークが電車の中央に描かれています。
なんとかして終電案内の部分に書かれている文字を読もう!と挑戦してみましたが、やはり無理があったようですね。残念…。
左は「大阪港行き」、右は「長田行」と書かれているのでしょうか。
弁天町駅
続いては弁天町駅からご紹介いたします。
設置場所は同じく駐輪場。ただし東西2か所あるうち西側にはありません。
東側の改札を出て1号出入口に入りましょう。
同じ駐輪場内に2枚設置されています。残念ながらいずれもヒゲがないタイプのヒゲ文字で、九条ほどの感動はありません。
表面に張られているプラ板がかなり劣化しているため、全体的にモザイクがかかったようになっています。
また確認しづらいですが、こちらも文字は全て直接塗られているタイプでした。
ちなみに1号出入口の脇にはこのような看板が設けられていますが、こちらはヒゲ文字とは全く関係ありませんでした。
朝潮橋駅
朝潮橋にも1か所残っています。こちらも駐輪場は東西で2か所ありますが、存在するのは西側の駐輪場です。
九条に負けずとも劣らない立派なヒゲ文字です。
画数が多い漢字ばかりでとても凛々しく見えますね!「潮」なんてたまりません(*´∀`*)
しかもこのヒゲ文字は他の2駅と異なり…
なんと切り出し文字なんです。肉厚が半端ではありません。
たとえ前にプラスチックの板が張られていようがおかまいなし、そのためか少し歪んでしまっています…笑
ゆがんだ隙間からかつての終電案内は…さすがに見えそうにありませんでした。
…!!
枠などはヒゲ文字案内板そのもの、しかしそこに書かれているのはヒゲ文字ではなくゴシックMB31。不自然に修正された跡のみが残っています。
ただ少し特殊な立地条件だというのも事実です。
地下鉄中央線は中央大通のど真ん中を貫いています。高架区間の駐輪場は中央線の高架の真下、つまり片側4車線の大通りのど真ん中に位置しており、かつ駐輪場の奥にあるため駐輪場利用客以外の利用が見込めない立地条件でした。
それもあって更新されてしまったんだろうなぁ…と勘ぐってみたり。真相は知りませんがこんなところでしょうか。
すると何やら昔はそれっぽかった案内板が1枚。フォントこそ違いますが様式はそのものです。
他にも同じ条件の駅があれば行ってみると期待できるかもしれません。
以上、九条・弁天町・朝潮橋の3駅に残るヒゲ文字案内板についてまとめておきました。
・九条駅は5号出入口の先に、
・弁天町駅は東側の改札を出て1号出入口の先に、そして
・朝潮橋駅は西側改札から5号出入口の先にヒゲ文字が、東側改札の先、1号出入口にヒゲ文字から更新された駅名看板が
それぞれ設置されています。
いずれも駐輪場内です。利用者の迷惑とならないようにしましょう。
それでは~。