(画像はナンバリング対応前のもの)
今回は近鉄の車内表示に関するお話です。
近鉄の車内表示は次の駅、到着する駅の案内、開扉方向、乗り換え路線などの標準的な案内を流すことができるものとなっています。
他社ではよく見かけるマナー啓発や広告のスクロール表示などはありません。本当に列車案内と次の駅の案内にのみ徹している設備です。
ある意味で理想的な表示内容ですが、しかしこれは案内設定が正常に行われればの話。
もし始発駅の設定が行われなかった場合…
設定された種別と行き先を固定表示します。次の駅の案内などは一切なく、走行中はこれをひたすら表示。停車中も同じ内容(種別・行き先)が日英で流れるのみです。
通常の案内も割り切ったものですが、この場合はさらに割り切った表示内容となっています。
この「設定されなかった場合の挙動」は設計通りですのでまったく問題ありません。問題はとある種別・行き先だとこれが正しく表示されないところにあります。
その組み合わせというのが…タチが悪いことに非常に本数が多いのです。
各駅停車 大阪阿部野橋“ゆ”
_人人人_
> ゆ <
 ̄Y^Y^Y ̄
このLEDが表示できるのは最大12文字です。
種別4文字、行き先6文字、「ゆき」で2文字。ここまでだと収まるのですが、種別と行き先の間に1文字分スペースが入っているせいで「き」が消えてしまうという不具合が生じています。
これがようやく改善され、次のようになりました。
種別と行き先の間のスペースが消えました。…当たり前といえば当たり前の改善ですね。
この不具合を最低でも2年間放置していたのも面白いところです。