去る3日6日に近鉄桜井駅の放送も更新されていることがTwitterにあがっていましたので、早速録音してきました。
音声データ入れ替え?
女声も更新されていますがどうやら放送装置を更新したわけではなく、音声データのみを入れ替えた簡易な更新であるようです。
判断理由として
・放送装置ごと更新して新型放送になった駅では到着時に駅名連呼が流れますが、桜井駅では流れません。
・旧型放送のころにも流れていた電子ノイズがスピーカーからずーっと流れています。
・名張駅切り離しの文言が旧放送の頃のままで、「先へお越しのお客様は前◯両にご乗車ください」が追加されていません。
が挙げられます。
おそらく最終電車の案内も追加されていないとは思うのですが……どなたか調査お願いしますm(_ _)m
不自然な音声データの組み方
樹リューリさんの声は、大阪上本町駅の放送更新までに導入された初期の放送と、大阪阿部野橋駅の放送更新以降に導入された後期の放送でトーンがかわります。
▼初期に導入された放送の例
かなり落ち着いたトーンの声ですよね。これが後期の放送だとこうなります。
▼あべの橋の更新以降に導入された放送の例
元気ハツラツな明るい声になります。この個人的には明るい声の方が好きです。
しかし、同じ声優さんでも途中で声が変わると言うのは非常に厄介な問題です。
なんせ津田英治さんがATOSの放送から引退になった理由が「初期に録音した音声と今の声が違いすぎて、聞いていて違和感を感じる」だったくらいですから、声が変わると言うのは本来、かなりシビアな「問題」なのです。
しかし近鉄さんにとっては非常に些細なこと。平気でトーンの違う樹リューリさんの声を混ぜて放送更新をしちゃいます。たとえば…
▲「大和朝倉」関連のみ新パーツ。
桜井駅ではこのごちゃまぜ放送を悪い意味で大成させてしまいました。放送の随所で旧パーツと新パーツが入れ替わります。
赤字箇所が旧パーツ(トーンが低いパーツ)。
通過の場合↓
1番のりばを / 電車が / 通過します。
危険ですから黄色い線までお下がりください。
榛原行きの場合↓
1番のりばに / 榛原行きが / 6両編成で / まいります。
危険ですから黄色い線までお下がりください。
途中の停車駅は / 榛原までの / 各駅です。
榛原へも / この電車が / 先に到着します。
青山町行き快速急行の場合↓
ウソやろと思うくらいに声のトーンが安定しない樹リューリさん@桜井駅(新放送) pic.twitter.com/D0hm3MdJyZ
— やたてつ (@yyyy_yatatetsu) 2020年3月7日
1番のりばに / 青山町行き / 快速急行が / 8両編成で / まいります。
危険ですから黄色い線までお下がりください。
途中の停車駅は / 榛原 / 室生口大野 / 赤目口 / 名張 / 桔梗ヶ丘 / 美旗 / 伊賀神戸です。
名張で / 後ろの / 4両を / 切り離します。
これはひどい有様。なぜぜんぶ録り直さなかったのでしょう。
「密着させて録ったら違和感があるけど、ホームで聞いている分には特に問題ない」
そんな次元は遥かに超えています。特に榛原行きや名張行きは、急に声が高くなったり低くなったりで聴くに堪えません。
下り急行の種別・停車駅案内問題
音声パーツを入れ替えただけと推察したもう一つの理由として、下り急行電車の放送に注目していきたいと思います。
まずは名張行き、青山町行き急行でも種別を案内するという点。
近鉄の駅放送は慣習的に、①下りの優等種別が各駅に停まる区間で、②その先通過駅がない列車の場合、種別を割愛して案内します。
ですが旧放送では例外的に種別を案内していました。大和朝倉、長谷寺に停まり始めたのが最近でしたから、簡略する設定に対応していなかったのでしょう。
一新していれば改めることができたはずの新放送でも種別を流す設定は引き継いでいて、名張行き急行、青山町行き急行はこの先に停車駅がなく種別を割愛するはずなのですが、種別をわざわざ流します。
また停車駅案内について。先日上本町の動画で触れたように、桜井〜榊原温泉口間の各駅名を読み上げる形から「榊原温泉口までの各駅」で一括する形に変わりました。
名張行き、青山町行きの場合は、旧放送のころは各駅名を読み上げていましたが新放送では「名張/青山町まで各駅に停まります」となっています。
なお伊勢中川行き急行に関しては停車駅(榊原温泉口までの各駅名)をぜんぶ読み上げます。
共に変更し忘れ…でしょうか。
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仕事があまりに雑すぎて呆気にとられてしまいました。声が安定しない放送が今後のスタンダードにならないよう祈っています。