昨年度よりひっそりと始まった近鉄鉄道まつり、五位堂会場での「自動放送を実際に組み立てれるコーナー」で作った放送をまとめてみました。
先ずはご覧ください。
動画を見ていただければこの、音鉄にとって夢のまた夢の企画の全貌が分かるかと思います。
ネタへの全力投球を手を抜くことなく続けてきた近鉄さんならではのこのコーナーでは、今年は
・大和西大寺駅 男声 旧放送(英語放送追加前)
・大和西大寺駅 女声 旧放送(英語放送追加前)
・大阪阿部野橋駅 男声 現行放送(英語放送込み)
近鉄の放送への愛着は人一倍強いと自負して止まない私、昨年行けなかったこともありとにかくはりきりまして、2日間連続でこのコーナーだけのために五位堂へ出向き、見事20分近くの動画を作れるまでに録音してきました。
以下に自分なりの作り方を書いておきます。
まずは放送の組み立て方から。
これは鉄道会社ごとに異なりますし、実際に駅の放送がこれで組み立てられているのかと聞かれれば疑問ですが(おそらくテンプレートに当てはめるだけです)
今回公開されていたものでは放送パーツの対照表があり、その番号をひたすら打ち込んでいくと放送が完成するという形式でした。
動画にも出ている一例をご覧ください。
こちらは実際に藤井寺行き臨時急行制作時に使用した番号表です。
(動画では801番に該当する発車メロディーが途中に入っています)
それぞれのパーツには「チャンネル」と呼ばれる番号が与えられており、その番号をソフトに入れると対応する番号のパーツが読み上げられます。
いわゆる方向幕と同じような設定の仕方ですね。
ちなみに諸所に出てくる1番は無音(0.5秒)です。
一文ごとに1番(無音)を入れるだけで割と自動放送感が増しますので、ぜひお試しあれ!(といっても来年もやるかはわかりませんが…汗)
語尾のお話
近鉄の放送はご存知の通りほかの私鉄と比べて著しくこだわりが出ており、特に顕著に出ているのが語尾の部分です。
たとえば近鉄の一部旧放送を使用している駅では「案内復唱」と呼ばれる案内を行っている駅がございまして。
と言う風に種別と行き先を繰り返し流すのが案内復唱の放送に当たります。
この二回目の行き先に注目です。
と、あえて二回目に限り語尾に助詞「の」が加わっているのがお分かりになるでしょうか。
これが近鉄のこだわりで、行き先を強調しつつ種別もわかりやすいようにするための工夫が随所に見られます。
少し話がずれますが、停車駅なども「布施と、八尾からの各駅です」と言えば早い物を、たとえば榛原行きの区間準急であれば
「布施、八尾と、八尾から榛原までの各駅です」
こちらはなんと、このコーナーに居らっしゃった(※2日連続で何度も通い詰めたことで顔を覚えてくれた)係員さんの方から種明かしをいただきまして。
「長年使い続けるとやはり音声の劣化は否めない。」
「だからパーツを全部入れ替えた。」
「あって困ることはないので考えられる限りのパーツを全部詰めた。」
とのことです。
要するに大阪阿部野橋駅の新放送はパーツだけそっくりそのまま入れ替えただけですよー…と。
ですので「福神」「六田」といった後から特急停車駅に加わった駅がかなりパーツの中でも後ろの方(500番台)にありました。
本当、ぜひとも古市駅(※毎年設定される御所行き臨時急行に未対応)にも見習ってほしいですね。
…しかし念には念を入れたとしても、「1両」と「9両」、「10両」は要らないのでは…。
昨年度、とある方が「津、津、津、津、…」を行ったことで今年もそれをやってらっしゃる方がいらっしゃいまして、これが某動画投稿サイトに投稿されてメガインパクト。
そのコーナーに居た係員さんが「去年は津を連呼させた人がおってなー」と思い出話をすることでさらに助長させていましたが、今年はそれを抜いてダントツで多かったのが「六田」連呼でございます。
六田の方は逃すことなく取り入れ、係員さんから「六田の使い方を間違ってる」とツッコミを入れられこの回は大団円。
実は下市口の方が六田よりもあべの橋寄りにあることすら気づかれていないのではないでしょうか。
また来年以降もパーツの使用用途を大きく間違えた放送が増えるかと思います。
あべの橋に関しては…同じく珍駅名として有名な「葛」(くず)がなかっただけマシですかね…笑
それでは~