年に2回くらい「フォントは大事」と呪文のように唱えていますが、今回もフォントは大事というお話と、また新しくフォントを購入したという報告です。
さっそく本題に入る前に。
この画像を見てなんとも思われない方には相当難しい記事だと思います。覚悟してお読みくださいませ。
それでは今回購入した新しい仲間をご紹介したいと思います。
見出ゴ MB31
(含めほか6つの書体)でございます!!!
関西人なら誰もが見たことのある旧「大阪市営地下鉄」が愛してやまなかったあのお堅いフォントです。
ゴシック体ながらも筆のとめ・はね・はらいを意識した線の強弱があり、またひらがなもなかなか豪快な書きっぷりが特徴的なフォントです。
関西主要他社が使っているフォントのうち、自分が持っているものと比べてみました。
どうですか、この硬さ。ただ市営というお役所業務だけに、このお堅い感じが逆にいい味を出していたというのも事実です。
今回はこのフォントを購入してみて感じた「フォントは大事」なお話を少々。
フォントだけで会社が変わる
同じ文章でもフォントが変わると会社が変わるというお話です。
例えばこの画像をご覧ください。
近鉄が使用しているイワタUDゴシック+Frutigerの組み合わせで適当な文字を打ち込んだものです。
路線記号導入後に採択されたフォントゆえ、無色だと違和感はありますがどことなく「近鉄っぽさ」が残ります。
ところが同じ文言でもフォントを変えるとこうです。
ゴナっぽいフォントに変えてみました。現行のフォントに近いですが、主張が物足りなかったり、懐は広いもののそのぶん引き締まっていなかったり、どことなく古っぽいのが特徴です。
一気に民営化直後のJR西日本に変わりましたね。
さらに変えてみましょう。
新ゴという今や日本で一番有名と言っても過言ではない有料フォントに変えてみました。
さらにフォントを変えてみます。
今回購入したMB31。大阪市営地下鉄以外の何物でもありません。
今里筋線あたりで設置されているサインでしょうか。
…というふうに、特に意識してみているわけでもないフォントひとつで雰囲気は大きく変わります。
もっと大胆な例を提示しますと
JR西日本の車内でよく見かけるステッカーです。
しかしフォントさえ変えれば
大阪市営地下鉄に変わりました。
たかがフォントを変えるだけで見た目は本当に大きく変わることがお分かりいただけましたでしょうか。
…で何が言いたかったのかと言いますと、要するに「フォントにはお金をかけて!」というところです。
フォント1つで見た目が大きく変わります。でもそれだけで印象が180度に近いくらい変わります。
最初に提示したこちらはMSゴシックのみで構成しています。
文字が細い、ふところが狭く読みづらい、英字が等間隔フォント…などなど「読みづらい」点は多々あります。
ぜひともフォントに最低でも1万円はかけて、見た目も可読性も良い作品をおつくりください。
それでは~!