「消費増税に伴って運賃表を全駅取り換えるならついでに駅名改称もやっちゃえっ!」
という超合理的な発想から消費増税に合わせて駅名が変わった「石橋」駅改め「石橋阪大前」駅。
タイムラインを眺めていますと次のような声が聞かれました。
「石橋―箕面の表示がとてつもなく見づらくなってしまうのでは」
詳しくは存じ上げないのですが、どうやら箕面線を往復運転する列車は折り返しの際に幕を変える手間を省くため、
「普通 | 石橋―箕面」
という幕を掲出しているようなのです。これが駅名改称に伴って見づらくなってしまうのではないかという懸念の声のようでした。
……いや、単純に面倒でも折り返しの度に幕を変えるようにしていけばいいのでは…??
という野暮な意見は無しに「石橋阪大前―箕面」表示を作成してみました。
…といっても阪急の行き先表示は一度も作ったことがないので、完全に手癖で自分の思う「ナール」*っぽい文字を打ち出しただけですが。
*ナール…阪急電車の行き先表示や駅名標などに採用されていたフォント。現在はイワタUD丸ゴシックが使用されているようです。
これで一息ついてるとタイムラインに幕の表示を流してくださった方がいらっしゃったのですが、実際の幕は「石橋阪大前」ではなく「石橋阪大前」とすべて同じ文字の大きさで作成されていると。
幕と表示で文字のレイアウトが異なるとは考えられませんので、表示でもすべて同じ文字の大きさになっているのでしょう。
というわけで同じ文字の大きさで作りなおしてみました。
まずは1文字あたりどれだけのドット数を割り当てられるかを計算します。
種別の「普通」は固定として、行き先表示部分のドット数を数えてみると120ドット。
「石橋阪大前・箕面」は文字だけ見ると7文字なので120÷7で……
A. 約17ドット
うっそやろ。
17ドットしか割り当てられないということは、です。
16ドットのフォントでもこの余裕の無さ。つまり16~17ドットで1文字の割合で文字を作成して、でも丸ゴシック調で…という超無理難題でした。
文字詰めスキルが発揮される局面です。めげずにやってみましょう。
基準となる線を配置。16ドット+文字間の1ドットで17ドットになっています。
この横線1本につき1文字の割合で文字を作成していきます。
結果。
ギリ見やすい。でもギリギリです。懸念される(読めないと言い切れる)ほど見づらい表示ではないといえるでしょうか。
丸ゴシックっぽい文字とするためには ←図のように最低3ドットが必要です。しかし「橋」とか「阪」では縦線が多い文字ではそんなぜいたくを言ってられないので仕方なく一部2ドットになっています。
ちなみに基準とした線との比較。これだけ詰めていても「橋」「阪」「箕」がオーバーしてしまっています。
実際に表示が出されたことがあるのか存じませんがおおむねこんな感じの表示に仕上がっているのではないでしょうか。
今日はこんなところで。