今回ご紹介するガラクタは、国鉄583系車両の側面方向幕です。
ここで583系が好きでたまらないという方に断っておきたいのですが、私自身は特に583系に思い入れがあるわけではありません。一度も乗車したことはないですし、撮影した回数も2~3回のみです。
でも583系の方向幕だけは昔から好きで、ちょっと前に夢が叶って購入を果たしました。
△一般的な方向幕の例
△583系の方向幕
というのも、583系の方向幕はデザインが特殊なのです。
ふつう方向幕は横に長い長方形ですが、583系は設置個所や装置の制約の都合で正方形に近い形状をしていました。そのため方向幕のデザインが特殊なんです。
↑なぜ583系の幕が正方形に近い形なのか、知恵袋なので信ぴょう性は低いですが、あながち否定できない意見がありましたのでご紹介しておきますね。
そういうわけで、ふつう種別と行き先を横に並べて記載するはずが、583系では縦に並べて記載されていたのです。
変なもの好きの私はこれにすっかり魅了されてしまい、手を出してしまいました。
それでは内容をご紹介いたします。以下、全コマです。動画はこちら。
方向幕の巻き取り機も、前述の制約により60コマも入るような規格のものを用意できなかったのでしょうか、なんと方向幕は20コマしか収録できません。なので「←西鹿児島 小倉→」のような両方向の行き先が記載されているコマが存在します。
また「臨時」「回送」「団体」といった、運行するうえで必須であるはずのコマも用意されていないのです。
うち1コマを抜き出してきました。種別、列車名、行き先が非常コンパクトにまとまっていて、ある意味で芸術的ですよね。しかも英語表記までしっかり入れ込んでいるというのが素晴らしい。
↑同じコンセプトでLED表示を作成してみた例。味が出ないですね。さまざまな制約のもと生み出されたからこその味なのかもしれません。
583系の方向幕を詳しく調べられている方がいらっしゃいましたので、参考にさせていただきました。どうやら昭和55年~57年にかけて使用されていた方向幕であるようです。